JOKER
JOKER
ホラーという印象が強いかもしれないが
これはドキュメンタリーみたいな映画になっている。
一度ですべてを理解するのは難しい、さまざまな
仕掛けが散りばめられている。
私は真顔だと怒っているような
口の形をしているので
無理やり笑顔を作るために口角を引っ張り上げ
笑うJOKERにとても惹かれたというのが
見ようとしたきっかけ。
私は人がいるところでは常に口角が下がらないよう
気を付けている。
ここからネタバレ。
人には見せない激しい苛立ちや、
まわりから繰り返される暴力、
自分の感情を押し殺してピエロのように笑う。
そこには悲しみや寂しさが常にあり
満たされることはない。
こうなったらいいな、こうだったら幸せだ、
と思うことが幻覚で見えていて、
本当は目を覆いたいような現実を
カモフラージュしていた。
笑ってしまう病は傷ついたりストレスを
感じた時に特にひどくなっていた。
とてもしんどいのに笑ってしまう。。
涙を流しながら笑う姿はとても辛い。
認めて欲しい、自分を見て欲しい、という願いが
非情なことに犯してしまった殺人で
世の中の暗がりにある黒いストレスを晴らす
シンボルとして満たされてしまったため
もう戻れなくなってしまった。
普通の人のように装い介護をしながら
必死に稼いでマレーのお笑い番組を楽しみに生きる
そんな生活には戻れなくなった。
だから自分を壊した母親はいらなくなった。
今まで一生懸命守ってきたのに
一度倒れたドミノはもう、止まらないから。。
悲しくて、抱きしめたくて、救いたくて。
でも近くにいたとして何ができただろう。
ずっとずーっと。答えを考えている。
人種差別、貧富の差、精神疾患のある方への
「かわいそう」、パワハラなど。
現代社会ではまだまだ消えない問題が
リアルに描かれており、とてもショックを受けた。
なくなってないし、見えないところで
誰かが苦しんでいる。
少しでも自分の行動を思い返して気付ける人が
いればいいなと思ったし
私もまだ反省すべきことが
たくさんあることに気づけた。
